何十ページにもわたるワイヤーフレームを作っても、クライアントにほとんど読まれない、
デザインをおこしたり、実際にWEBページとして、アップされてから、大量に修正が出る。

このような現象は、すべてワイヤーフレームという資料の作り方に問題があると思っている。

資料は何のために存在するのか

本来、資料というものは、コミュニケーションの補足のために使われるものだと思います。
会話や文章だけでは、イメージがわかず、伝えられない、だから図表や絵を使って理解を促進する。

ところが、プロジェクトの中で、
・要件定義
・設計
というように、工程として切り出された途端に、資料を作ることがその工程を完了させるためのタスク化してしまい、資料作りが作業になってしまうのです。

そうなってしまうと、途端に資料は、意味がわからないものになってしまいます。
伝えることが目的ではなくなってしまい、単純に成果物になってしまうので…。

いつでも資料が必要とは限らない

逆に、資料を作らなくても、プレゼンテーションで説明ができてしまうところや、
その資料で説明するよりも、他の工程(例えばビジュアルデザインや、プロトタイプ)で、
見てもらった方が理解できる場合は、資料を作る必要はないと思います

そうすれば、クライアントも何十ページにわたる、ほとんど代わり映えのしないワイヤーフレームや、要件定義資料を見る苦痛から解放されます。

column8

クリエイティブを正確に伝えるための資料

また、ふだん資料というものをあまり作らないような人も、
より自分自身のクリエイティブを理解してもらうためには、資料を作ることが必要です。

例えば、デザイナーは、デザインカンプを作り、それを資料としてプレゼンテーションを行います。
ですが、しゃべることが苦手なデザイナーの場合は、デザインカンプだけでうまく意図が伝えられるでしょうか?
自分の作ったクリエイティブをより正しく人に伝えるために、資料を作るというのはごく普通に行われるべきです。

プロジェクトの理解こそが一番重要

目的は、プロジェクトで行うことをみんなが理解することです。
そこには、フォーマットも義務も存在しません。
コミュニケーションの多いプロジェクトは安定します。
さらに安定をさせるために、個々がもっと相手に理解してもらえるには何が必要かということを良く考えるべきです。

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