今回は、少し変わってクライアントとのMTGの基本のお話です。
自分たちのような、元々現場で手を動かしていて、外に出るようになった人はあるあるなのでは?と思います。
てめーの話なんて5割も理解されてねーんだよ
いきなり辛辣な物言いですみません。
自分たちのことです。
ここ最近元々デザインで手を動かしていたスタッフと得意先定例に行くことが多いです。
色々と案件が重なってしまったり、そのプロジェクトでも定例ごとに決めていかなければいけないことが多いので、範囲を分担しています。
スタッフが調べて資料化してもらったところは、自身でクライアントに説明してもらうようにしています。
何事も経験が大事です。
前日に「明日自分でそこんとこ説明してね」といいます。
すると、彼は資料を作りながら、おそらく一生懸命説明のシミュレーションをしていたことでしょう。
次の日説明のときがやってきます。
一生懸命にしゃべっています。集中しているようです。
そりゃ、今まで現場にいたら得意先に行ってプレゼンテーションすることなんてあまりないものですから、集中しちゃいますね。
だ~っとしゃべっています。センテンス長い。。。
「い、以上です。」しゃべり終えました。。。。
沈黙。。。
彼はやりきった感満々です。
このあとの流れは、シミュレーションで良い例と悪い例にわけてみます。
悪い例 あとで火種になってしまうパターン
説明者:「いかがですか?」
クライアント:「あ、そうですね。。。いいと思います。」
傍観者の心の声:『ん?何が?』
説明者:「了解しました!ではこれで進めちゃいますね!(うまくいったー)」ルンルン
良い例 特に良い訳でもないけどマシなパターン
説明者もしくはフォロー者:「まとめると、●●は■■にするということですね。▲▲では無いです。」
クライアント:「なるほどですね。✕✕の場合ってどうなるんですか?」
説明者:「✕✕の場合も■■ですね。問題ないです。」
クライアント:「そうですか、分かりました。いいと思います。」
説明者:「了解しました!ではこれで進めちゃいますね!(うまくいったー)」ルンルン
はい、前者の場合、ぶっちゃけ何も言質(げんち)とれてないですね。
はっきり言って、後々ひっくり返ること決定です。炎上の火種がこんなところに((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
後者は、要点をまとめて念を押しています。
クライアントもあらかた理解しているので、質問を返せています。
おそらくその後スムーズに進むでしょう。
これが「テメーの話なんて5割も理解されてねーんだよ」ってことです。
前々から準備して話すことなんて、自分の都合の良いように流れを決めた会話です。
聞く人の事前理解もリテラシーもすべて自分基準です。
話し手は話す内容についてガッツリ調べてるんだから、一番詳しいに決まってるだろうがボケー、です。
理解してもらうために
ステップ1 顔を見る
ステップ1、顔を見るです。
だ~っと話し終わったあと、一瞬の沈黙。その時必ず相手の顔を見ましょう。
一発で理解してるかしてないかわかります。
おそらく資料をガン見しているか、隣の人のメモを覗き見してるか、首をかしげているか、、、無表情か。。。といったところでしょう。
はい、上記はいずれも理解していません。たったの5割もです。
最後の無表情に至っては、興味すらなくなっていますね。
ステップ2 要点をまとめて同じことを話す
「すみませーん、ちょっと早かったですね~。まとめるとこういうことですね!要はホゲホゲフガフガです。」
これは、ちょっとスキルがいりますね。要点をまとめるのが苦手な人もいます。
特に現場で手を動かしていた人は話下手な人が多く、苦手な人も多いのでは?
予め話す内容を考えたときに、自分なりに事前に要点をまとめておくと良いでしょう。
もしくは同行者がすかさず、まとめた内容を話してフォローするということが良い連携ですね。
ちなみに、前述の実際の定例MTGのときは、自分と更にもう一人いた同行者がフォローできました。セーフ!
ステップ3 反応を伺う、もう一回顔を見る
たぶん、クライアントは1回目よりだいぶ明るい顔をしているでしょう。
もしくは、反論しようとしてニヤついているかもしれません。「穴見つけたぞ」って。
反論されることはとてもいいことだと思います。
ちゃんと伝わってなければ反論されないので。。。
そこからキャッチボールしていけばいいのです。
番外編 絵(図)を描く、例を見せる
要点をまとめて繰り返しても、「ん?」みたいな顔をされることだってよくあります。
おそらく、その場合は資料がわかりづらいのと、話で説明する事自体が適していない内容を説明しているのでしょう。
例えば、WEBでよくあるのは状態が時系列で変化するようなコンテンツの説明とか、表組みにしないとわからないような縦軸と横軸の関係性を説明するような場合です。
これは、言葉で説明するのは難易度高いですね!
資料をわかりやすく作って、「これ」「ここ」といって指差しで説明して伝わればいいですが、いい資料がないときは、その場で紙のうらに絵を描いて見せましょう。
MTGスペースにホワイト・ボードがあれば、立ち上がってマーカーを手に取りボードに描きましょう。
きっとみんな「なるほど」って言って、ボードを写メで撮ってくれるでしょう。
また、ノートパソコンを持ち込んでいるのであれば、すかさず類似例を検索し、画面を見せましょう。
よく何人もでMTGに行って、話ししている人以外、みな同じようにカタカタと議事をとっていることがあります。
意味ね~っす。
確かに議事のトリ漏れあるかもですが、帰ってからそれぞれの議事をマージしたりするか??
しないよね?
だったら、話してる人をフォローできるような参考画面を内密に検索しといて、話し終わった瞬間に、「要はこれっす」って見せられたら良い連携じゃないっすか??
昔、コンペのプレゼン現場で、これ意識せずにやったら、プレゼンターだった上司にめっちゃ褒められました。
そういうことです。
上級編 発表ではなく会話をしにいく
ここからは、現場の人には少しレベルが高い内容。
営業さんや優秀なプロデューサーさん、生まれ持って(育ってきた環境で)コミュ力が高い人は、これがすごく上手。
自分はそうではないので、こういった人の話し方をガン見して、勉強してます。
そもそも、MTGの場というのは、意識合わせの場なんです。
一方的に発表する場ではないのです。
だから、ガチガチに準備して行くこと自体が、方向性とはちょっとズレてるんですよね。
だからあえて、準備を不十分にしていくというのも、慣れてきたらやってみるといいです。
ただ、ノープランはダメです。
何も決まらずに時間だけを消費してしまいます。
最低限これだけは準備しておきましょう。
1.アジェンダ(話しあう議題リスト)
2.その日に決めなければならない内容の自分なりの理解
3.最初に話し出すキッカケ(アイスブレイクネタ)
4.自分はこうした方が良いという結論
これだけあれば、話はできると思います。
3に関しては事前に準備すらいらないでしょう。MTGまでの道のりで考えてもいいですね。
その場でクライアントを見て「あれ?髪切りました?」でもいいでしょう。
要するに、会話が始められれば良いのです。
ガチガチの資料がなければ、お互いに顔を常にみて話します。リアルタイムに理解してるかしてないかが、お互いに分かるのです。
そして大事なのは4。制作者である限り、自分なりの結論を必ずもって望みましょう。
そうすることで、脱線を防げますし、仮に答えが違っていた場合でもより印象に残りやすくなります。
雑談でMTGが終わってしまうことを防げるのです。
MTGには発表ではなく会話をしに行く。これは心がけたいものですね。